∞稽古場日記∞

水無月公演〜おゆき再演より〜

ここではだいすくんの日記を紹介するよ!

すごろくのお芝居はいつもアドリブがいっぱい!

、、、っと思っているあなた!

一体、どうやって稽古しているの?なーんて疑問

浮かんできませんか?おみせしましょう!

うふふ。すごろくの稽古はアクシデントいっぱい

なのだ。さてさて、今日は何が起こったのかな。


4月某日

2月の若手公演より過ぎる事一ヶ月。すごろくの芸達者なおとうさん達が

遂に始動!!うふふ、待っていました本公演なのだ!

今公演はおゆきに大決定!!うーんなつかしいなあ。えっ!?僕にも役が

あるの?よーし、がんばるぞぉぉ!!

4月某日

今日は稽古日初日。真新しい台本を受け取り、早速本読みスタート。

初稽古だけにピーンと緊張感がはしる(汗々)そして、口火を切ったのは

のぼるくん(本名は藤田くん)だった。

それは、ほんの簡単な読み間違い。主人公一家(大和田家)の営む旅館

『寿屋(ことぶきや)』を『すしや』と連呼してしまったのだ!!

ぷっつーん!!大爆笑の渦に緊張感が一気にほぐれる。

その後は、みんなかみかみのぐずぐずでした(笑)。あ〜らら。

5月某日

久々に大和田家が全員そろう(特に松本さんが忙しいのだ)。今日は家族

のシーン。小雪(くにちゃん)と恵(みかちゃん)、そしておゆき(ねー

さん)の心あたたまるふれあい、そこへ嘉穂劇場から帰ってくる稔(松本

さん)と晶(でむ)。さあ、家族団欒だと思いきやそうは問屋が卸さなか

った。

晶「ただいまぁぁ!!」

おゆき「はい、ただいま。」(原文のおかえりの音で)

ずざああああああ!!⇒劇団員全員によるヘッドスライディングに初

めて自分のボケに気付くねえさんだった。


5月某日

大道具も活動開始し、少しづつ本番色(どんな色!?)に染まってきました。

僕も稽古によねんがありません。がんばるぞっと思ったら今日は作業日だった。

じゃあ、ってゆうんで大道具のお手伝い。とんてんかん♪っといきたいところ

だけど、僕は釘ひろい。瀬良さんの周りをうろちょろしてたら怒られちゃった

ごめんなさーい。

今日は、衣装部さんと小道具さんも来ていてとてもにぎやか!!うふふ。

TAEKOちゃんが衣装をさがして忙しそうにゴソゴソとやっている。そんなTAEち

ゃんを自分の手を止めて手伝っている勇姿が!!おっしー(押川君)くんです!

今回、裏方では精力的に動いていてみんなの評判もうなぎのぼり!!

かっこいいぞ!おっしー。えへ。

大きい衣装箱を下ろしているときでした。TAEちゃんの頭の上を通過するときに

おっしー頭、危ないよ。

うーん、この気配り!、、、しかし、TAEちゃんは

TAEKO当てたら、コロす...!!

      キュピーーーン

呆然とたちつくす、おっしー。

この、迫力があの嵐子を生むんだぁ(汗汗)

6月某日

芸者ーズ(もとさん、わさちゃん、のぼるくん)のメーク練習日。

僕も興味津々で見ていました。

3人共、美しくなるぞ!!と気合十分!!まずは下塗りのをいれます。

ぷぷぷっ、3人共まるで歌舞伎のくまどりみたい!

あれっ!?なんかのぼるくんだけちがうなぁ。

あっっ悪魔みたいなんだ!!くすくす、みんなに見せられないのが残念。

なーんて言ってる間にもとさんは既にしろ塗りに突入!

みるみるうちに『その子』になっていく(笑)!!

・・・っと思いきや、『わあーおねえさんすごか〜』

思わずセリフがでてしまう見事な出来!

まさに美しい逸品でございます。

次にわさちゃんが完成。

本人曰く、だみぃだぁ〜。わさ、どうしても京劇になっちゃうよー

いえいえ、そんな事、、、、、、ぷっ、にゃはははっ!頭の中でジャン(わかる?)

が鳴っちゃううう!!

シャンシャンシャンシャシャシャシャシャ、、、、、、、、、ちょーん↑。

しっしつれい。ごほん、のぼるくんはどれだけ笑える(←酷い)のかなあ。

のっぼるく〜ん。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う、うつくしい・・・・。

いつの間にか増えていたギャラリーもはあ〜とため息。

ねえさんなんか『のぼる!わたしよりきれい』

たけまささんは『もう!信じられない!!ずりぃよ〜コイツゥ』

っとなぞにヤンキー言葉。

化粧のノリがほんとにいいんだねぇ。

そこに、松本さんが到着。

『おう、メイクの練習?フーン。あれっ?わさもメイクしてんだ?普通、

メークアップっつう言葉あるけど、お前はメークダウンだな(にこにこ)』

大爆笑のうちにメイク教室は終わるのでした。

僕?もちろん僕も大笑いさ。(内緒だよ。)


5月某日

ある日の稽古終了後。ほとんどのメンバーが既に稽古場を後にしていた。

今日は居酒屋「俺んち」で飲むのかな?僕もたまには稽古場(自宅?)以外で飲む

かと思い皆んなと一緒にでようとした時、でむ君(出村)が一冊の台本を見つけま

した。

でむ『あれっ、誰か台本忘れているよ〜。』

のり(小林君)『おおっ!これはみせしめかぁ〜??』

そう、台本は役者の命!!台本を忘れるとは何たる事か!!というわけですごろくは

台本の忘れ物=(イコール)みせしめ

となっているのだ!!(ただのイジメとのうわさあり、、)

みせしめにもいくつか有り、隠す部屋の真ん中に目立つ様にポツンと置いておく

小野さんのロッカーに入れておく(←いじめ得意!!)等などその対象者の性格によ

ってバラエティに飛ぶのだ!!

っというわけで、今回も誰の台本か確認するべく検査がおこなわれた。

「名前は?」「ないねぇ」「セリフにチェックは?」「う〜ん、しるしらしきものはな

いねぇ」「ダメだし(演出のお言葉)は?」「なんか、全体的に書いてあるねぇ」「う

〜ん字は?」「ちょっと細い感じだけど、たぶん男じゃないかなぁ」

なんてやりとりがあったが誰の台本か判らない。一瞬の思案タイムののちのり君が

のり『ああ〜キャストのページを見れば?』

「ああそうか」と早速ページを開くとそこには世にも恐ろしい、、、いや、世に奇妙な

裏おゆきのキャストがかいてあった。

下記はそのままかいてあったキャストです。

大和田稔・・松本 安則      →保典が正解

おゆき・・・百竹 明子      →百武彰子が正解

明・・・・・出うらさん      →出村が正解

小雪・・・・高橋 久美子     →邦子が正解

恵・・・・・佐藤 美香子     →美佳子が正解

幸四郎・・・緒方 健一      →賢一が正解、座長だぞ!?

キヨ・・・・星野 千鶴子     →千寿子が正解

中浜キヨシ・小の ケンイチ    →難しい漢字はないはずだが、、、アンバランス

千代・・・・武政         →なぜか呼び捨て、怖い怖い

三井・・・・中田 大丸      →雅之が正解、大丸って、、、、?

山田・・・・小林 のりを     →範雄が正解、‘’じゃなくて‘’?

佐藤・・・・おっしいさん     →押川が正解、本当にこれが名前だと思ったらしい

おつる・・・もといさん      →当て字ぐらいしろ!

ひばり・・・水田 わささん    →‘び’一文字位つけようよ

すずめ・・・藤田 のぼるさん   →ありがちだが圭宣が正解

詩子・・・・川崎 えりこ     →恵理子が正解、ここからいきなりさんづけなし、、、

鉄・・・・・大山         →ひいぃ恐ろしい呼び捨て

嵐子・・・・たえ子        →これもありがちだがTAEKOが正解

春団治・・・ハセベ コ−イチ   →長谷部浩一が正解、コイチは表現が古い

と見事なまでに全員の名前を間違えているのであった!!!!

こっこれは一体誰の台本??????

憶測が飛ぶ。

そして結論、

漢字だけではなく、でむ君やくにちゃんを音で間違えているところからこれは新人の誰か

に違いないとの考えで決まった。

次の日、みんなであーだこーだと例の台本を見ていたところ、遂に犯人が現れた!!!!

すごろくの新トラブルメーカー“おっくー”こと奥山君であった。

もうしわけないですぅ、もうしわけないですぅ」と謝りまくるおっくー君。

やんややんやとイジメル一同。

台本を大事にしないと怖いぞーというお話でした。

ちなみに、呼び捨て書きをされた武政さんが一番イジメていました(笑)。


4月某日

今回の題材の舞台は九州は田川地方

やはり、方言は発音がとっても難しい!!僕、セリフ無くてよかったぁ。

そんな、方言に悩まされた面々。なかでも、でむ君は音痴で訛るのが大得意!!

標準語でさえ訛るのに、九州の言葉がきれいに発音できる訳も無く、赤池氏も渋い顔。

みんなも何度となく吹き出して笑っていました。

そんな、でむ君が一番苦労していたのがこのセリフ。

明『なんちかんちのろけちょるき、ごちそうさんたい

(なんだかんだいって、のろけちゃって。あーあごちそうさま。という意味)

大和田家の家族団欒のシーンで明が両親に言うセリフなのだが、いわゆる独特の

発音なのだ。

なかなかうまく発音できないでむ君に、赤池氏がアドバイスを送った。

赤池氏「でむ。うーんそうだな。あのほら、おかしの宣伝あっただろ。ほら」

でむえっ??????

一同「????????」

赤池氏「ほら、あの歌の音とおんなじなんだよ。ほら、あの♪スコーンスコーンってやつ」

でむええっ?????

一同「????????」

そして、、、

でむ♪なぁ〜んちかぁ〜んちのろけちょるき、、、、、ぶっ!(以下爆笑)」

一同「大爆笑

更に、

赤池氏「『ごちそうさんたい』は『御馳走が3体ある』っていう発音だよ」

もう、みんなツボに入ってしまって口々にそのセリフを言っている様は何か怪し気な宗教

の集まりの様でした。

その日の稽古はみんな頭からあの「♪スコーンスコーンコイケヤスコーン、、」が離れず

なにかあって途中で中断するとすぐに

『♪なぁ〜んちかぁ〜んちのろけちょるきぃ、ごちそうさんたい』

としめくくるのでした。

しばらくの間、そのセリフの時はみんなして口を押さえて笑っていたとか。

結局、標準語でも方言でもでむ君の発音はおかしいというお話でした。


5月某日

ある日の稽古前。

ねーさん「なんかね〜。あざができるのよー。」

と腕のところにできたあざをそこにいたメンバーにみせてくれました。

両腕にくっきりとついた真っ青なあざ。

ねーさん「ほぉら!、、たぶんねぇ、あそこでつくんだよ」

でむ「ああっ!あの怪獣大戦争で!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

また、ある日の稽古後。

松本「ほら、もーあざだらけですよ。」

小野「あぁ〜。すごいねぇ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ねーさんと松本さん、この二人に共通するワード。

『あざ』

え?ねーさんはともかく(笑)、なんで松本さんまでって?

今回、稽古でも生傷絶えないシーンがあったのです。

そのシーンとは第5幕。通称“怪獣大戦争”

目を失った稔が自殺未遂を起こすシーンです。

(稔とおゆきの格闘中にキヨが参戦。更に幸四郎が登場!とまさに怪獣大戦争

を思い出させるのである!!ああ、地球の運命は、、、笑)

ねーさん、松本さんの迫真の格闘!

もちろん、ある程度の加減はしていますが(いるはずですが?)やはり力が入って

しまいます。

毎回ここの場面が終わると4人はハーハーと息絶え絶え

特にねーさんと松本さんは汗だらだら。そして小野さんが4人を突き落とす一言。

小野「さあ、もう1回いこうか!!(はーと)」

一同大爆笑!!4人はガックーンと落ちるのであった。

そんな感じで稽古でも身体は気を付けましょうというお話でした。

後日。

松本さんの腕に前にもまして大きくどす黒いあざが発見されました。

怪獣大戦争もいいかげん慣れてきたはずなのに、、、、。

松本「ほら、スゴイでしょ。今度はねえTAEKO。」

ああ、稔が嵐子と鉄に追い出されるシーン、、、、。

松本さん、、、、、

本番はまだまだ先ですよ!(笑)

6月某日

本番が近い事もあって稽古は毎回通し稽古(幕ごとに止めないで、頭からラストま

で通す稽古)

そんな時に見つけたちょっとしたイイ話?

中浜先生こと小野さんの初登場は第7幕の俳句教室

その前の場では稔とおゆきのお涙頂戴の感動シーンが繰り広げられています。

7幕はここまでの暗い雰囲気がガラッと変わって明るいシーン

場を明るくするのは小野さんの得意分野!正に適役!、、、っと思いきや、

その変わり際が意外と苦労をしているんです!!

それは、な・ぜ・か?

解説しましょう。

稽古場は広いとはいえパネル(いわゆる壁ですね)をたててはいません。

つまり、次の場の準備をしているのも丸見えなわけです。

これをよーく覚えておいてね。

たいがいの役者さんは出番の直前に気持ちの切り替えをします。

小野さんも例外ではありません。

前方では、ねーさんと松本さんのしゃがみ込んでの感動シーン。

その後ろで、スタンバイする小野さん。

背中を向け集中をスタート!、、と思いきや、

『できねーよ!!!うううううう(感動している芝居)ええ、なしやなぁ〜』

役づくりを中止してわささんと泣きまねをしている小野さん。

それに気付いてくすくすと笑う劇団員達。

前の2人の「セリフと芝居」が本番と違ってダイレクトにスタンバイの人にも見えてしまうのだ。

そんな訳で意外なところで苦戦する小野さんの話でした。

ちゃんちゃん♪


にっきのめにゅー

戻る