今回も…いや、今回は今までにも増して盛りだくさんの「ヤッちゃった」が生まれました…。

あまりにも見事な「ヤッちゃった」
稽古中には一度も見せなかった奇跡のような「ヤッちゃった」

それはまさに「ヤッちゃった」のオリンピック!

と、ゆー事で、今回はあまりにも見事な「ヤッちゃった」、
つまり《メダル級のヤッちゃった》
を、ご紹介していこうかと思います!!

果たして、舞台裏では(いや、表でも…)どんな事が起っていたのか…
メダルクラスの「ヤッちゃった」早速ご紹介していきましょ−!!




〜10月30日(木) 1日目(…の前)〜

いよいよ開幕した「ヤッちゃったオリンピック」ですが、
なんと初日を迎える前から既に「ヤッちゃった」方々が!!

この日のスケジュールは…
場当たり(照明・音響合わせ、きっかけの確認作業)

ゲネプロ(本番直前リハーサル)

本番
だったのですが、
なんと!本番前の場当たりでぶちさんが…。

応援団:ODA
ぶちさんが「やれやれ、カレーを作っちまったかね」と言っていた。


これは華鳥(ちずさん)のセリフ。本来は
『やれやれ、借りを作っちまったかね。』なのですが、
「このセリフからスタートします。」
と、ぶちさんが皆に声をかける際、上記の言い間違いを!!
カレーって…。プッ。

いきなり金メダル級の「ヤッちゃった」がでましたねぇ〜。


今回の公演は仕掛けや準備が多く、いつもより時間がかかり、
役者の皆も落ち着かない様子だったのですが…

その為か普段はあまりヤッちゃわないゲネプロで、
いろんな「ヤッちゃった」が!!

演技者:宗太郎
ゲネプロで羽識(字あってます?)を忘れました…。
そのあと、足装(あってる?)もはいていないことに気付きました。

おっと!これは宗太郎役の小田くんです。
香仙堂の坊ちゃん登場シーンでいきなりOFFモードか!?
でもね、小田くん…。
『羽識』じゃなくて『羽織』、『足装』じゃなくて『足袋』なんだな☆
残念!!


応援団:まる
ゲネでぶちさんがお千代にラップ付きのおまんじゅうを出した。

これは、一膳茶屋の店主である直助役のぶちさん(岩渕)が
香にやられた箕吉の娘お千代役のマルちゃん(丸橋)に
おまんじゅうをあげるシーン。
実際に本物のおまんじゅうを使用したのですが、
その為直前までラップをかけていたのです。
それをそのまま出すとは…。


まだまだあります。

お次は…

応援団:小田
ゲネにて。「カツラがっカツラがっ」と
らせん階段を走り降りる小川先輩。ヅラを忘れてた。

演技者:彦佐
ゲネで…。彦佐、セリフが抜けそーになった…。
こわかった。ヤな汗いっぱいかいた。ゴメンなさいでした。

これは「危うくヤッちゃうとこだったネタ」ですね。
暮林役の小川くん。彦佐役の高宮さん。もう一歩!
いや、ヤッちゃわなくて良かった、良かった。

う〜ん。ゲネプロでこのボリューム!!
こんなカンジで初日を迎えた訳ですが、
果たしてどんな「ヤッちゃった」が待ち構えているのでしょうか!?



〜10月30日(木) 一日目〜

応援団:JYO
初日 座長の出トチリを防ぎました。


出トチるとは、
自分の出番を忘れる、もしくは何らかのアクシデントに遭遇するなどして
出なきゃいけない場面に間に合わなくなってしまう事を言います。
しかし……座長…。
まだ初日ですよ初日!
まぁ、流石と言いますか何と言いますか…。
JYOくん、ファインプレー!!


お次は…おっと、その前に座長からもひとチクリ頂いております。

応援団:緒方
初日 イリュージョン大成功!!拍手喝さい!!

おっ、これは「ヤッちゃった」ではなく「ヤッた」ネタですね!
今回のイリュージョンシーンは目玉のひとつと言うだけあり
役者のみんなも初日は緊張していた様子。
そしてそれは楽屋でモニターを見る他の役者にも…。

そのイリュージョンが次々と決まり、
お客様から拍手が上がるのと同じく
楽屋でモニターを見つめる役者からも大きな拍手が!!
舞台・客席・楽屋が一つになった瞬間でした!



さてさて、ちょっと感動的なエピソードでしたが、
このコーナーはあくまで「ヤッちゃった」です!
残念ながら(?)この後もたくさんのトホホなエピソードが…。

それではお次です〜。



演技者:彦佐
グランドショー中、タマタマちゃんに正面三年殺しをくらった。ちょっと痛かった。

…って、いきなり下ネタですか!!
高宮さんですね。
グランドショーでの出来事。おひねりが当たったみたいですね…。
愛です…愛。
てな事言ってる間に、また高宮さんですか?あ、松本さんも…!

高宮さんが、
座長、松本さんと3人で歌う曲の時、コケて大の字に倒れこみました。
その時中央の8角形の台からおなかがでてた。

歌の真っ最中に、高宮さんが大ゴケし、
その後暗転中には松本さんが客席に落ちたよ…。

松本さんが、曲の最後の暗転直前に客席に落ちた時、
前に座ってたお客さんから「えぇ〜…」と、完全に引いた声が聞こえてきました。

なんとなんと!!
グランドショーの最終最後の曲、
お馴染み「すごろく音頭」の前ですね。
トリですよ〜!?
バッチリ決めなきゃいけないところでこんな「ヤッちゃった」があったとは!!
ちなみに松本さん曰く、
「約四半世紀の役者人生で初めて落ちた」との事。
…ご愁傷様です。



〜10月31日(金) 二日目〜


応援団:たま
2日目の朝、長井くんが鼻血をだしたそうな。


おっと、いきなりのチクリ。
う〜む…魔の二日目。それを暗示するような滑り出しです。

ただ、今回の「ヤッちゃった」は初日があまりにも多かったので、
この先は落ち着くのではないか?という予想だったのです。

だがしかぁし!
この日は本編の内容を覆しかねないとんでもない「ヤッちゃった」が…!!


ひこにゃん。セリフが完全に違う方向に!朧が元のレールに戻すが、意味なし…。
反魂香を嗅ぐと死ぬ事になってました。
それじゃあ、滝絵さんとっくに死んでるじゃん!

反魂香は吸うと死ぬ香らしい…彦にゃん…。


そう!高宮さんが見事ヤッてくれました!
しかも、一見お客様には解らないカタチで!!

この『反魂香』ですが、吸い続けると止められなくなってしまう事はあっても
死んでしまうなんて事は台本のどこにも書いてないのです!!

これは華鳥達一座の前で、
彦佐が過去のエピソードを交え反魂香について説明するシーン。
稽古では特に間違う事もなく演じていらっしゃったのですが…。

この日、真っ白になってしまった高宮さんはなんとか話をつなげるべく、
必死に話を続けました…。


結果、
反魂香は吸い続けると死んでしまう
という話を作り上げたのです!!
イッツアミラクル!

まさに「ヤッちゃった」の10点満点と言ったところでしょうか!



歌っている最中、だんだん歌が早くなってきて
メロディーと合わなくなってしまい、「六割四分」という歌詞が
「ろくぅわりよんぶ」となっちゃいました。だいぶ強引な戻し方でした…。


クマ(熊谷)、のぐっちゃん(野口)、小川くんの3人の曲ですね。
この歌詞は、クマとのぐっちゃんが一生懸命考えたものなのに…。
自分達で大変な状態にしてしまいました。



〜11月1日(土) 三日目〜


“魔の二日目”が終了し、こなれてくる頃。それが三日目。
この日から昼の部・夜の部と2回公演です!!


◆昼の部◆

おや、昨日と同様にたまちゃん(田中)からまた公演前チクリが…。

応援団:たま
三日目の昼公演前、ボーッとしていた本さんに話しかけたら、
「大丈夫、たましいが抜けてもセリフは抜けない」
とおっしゃっていました。


う〜ん、名ゼリフですね、もとさん(本井)!
「ヤッちゃった」にあらがう決意表明!!
…いや、前フリかも…。


まずは小坪くんが2連発!

演技者:小坪
「おさき殿」と言うところを、「おはち殿」と言い間違えてしまい、その場で言い直した。
自分のエセイリュージョンをしくじった。
『人体浮遊術』のかぶせを失敗。ちずさんにも「見えてたけど…」と言われる始末。


名前の呼び間違いは「ヤッちゃった」ネタの王道ですが、
今回「おはち」というキャラクターはおりません…。
…誰?
きっと、おさき役のカギー(鍵山)もそう思ったことでしょう。

もうひとつの「エセイリュージョンをしくじった」という方ですが
ご本人談によると、“人体浮遊術”を決行する際、
前で横になっている辰吉(長井)に布をかけるのですが、
その際ちゃんとかける事が出来ず、華鳥役のちずさん(星野)にも
「見えてたけど…」とアドリブをかまされる始末!
ちなみに、このイリュージョンの詳細は、今回の楽屋日誌の別コーナー
『イリュージョン×イリュージョン』
にて掲載されておりますのでご参照下さい♪


何度も言っていますが、
稽古じゃ一度もこんなことしてないのです…ブツブツ。


次は妖艶な美人姉妹、椿&朧が揃ってヤッちゃった!

舞台裏の観客:加藤
イリュージョンのシーンにて、風船割りの山本さんがクナイ回しでアピールする際、
うまく回らず、「くそっ」と言っていたのをそでで聞いてしまったのです。



演技者:朧
保坂様との戦いのシーンです。
保坂様が十手をまわして決めポーズ!!…をとるのを待たずに襲い掛かってしまいました…。
楽屋で、「緊張してるんだからぁ〜」と、怒られてしまいました


お色気たっぷりのお2人も気付かないトコでこんな事を…。
 

◆夜の部◆

かわりまして夜の部。
この回は新人の藤井くん一色です!!
なんと同じチクリが4件も!!!!

応援団一同
藤井くんが腕時計をつけたまま出てた。

藤井…腕時計をしたまま腹筋してた。

藤井くんが舞台上で腕時計をしていました。生きてる役での初舞台なのにね♪

応援団長:石田
呼び込み1の藤井くんが腕時計をつけたまま舞台にでていた。
舞台監督でもないのに、何故付けていたのでしょうか?


ヤッちゃいましたか…。これる人、毎回のようにいらっしゃいますよね。
しかし新人にしていきなりヤッちゃうとは…末恐ろしい。

あ、ちなみに石田君。
舞台監督が役者として舞台に立つ場合も、時代劇では基本腕時計はつけませんヨ!



〜11月2日(日) 四日目〜


さぁ、昨日は「ヤッちゃった」界にもフレッシュな風が巻き起こった中、
四日目を迎えました!

いつもなら四日目は千秋楽!
しかし今回はいつもより公演回数が多いので、今日で終わりじゃありません!
そしてそれは「ヤッちゃった」も同様で…


◆昼の部◆

競演者:椿
前の場から、私達華鳥一座の出てくるシーンへの暗転中の場面転換で、
ノリさんが舞台から落ちました。
明るくなったら私の前に湯のみとおはしがころがってました。
私は何も飲み食いしていません。


なんと、1回の公演で二人目の落下者がっっ!!
一膳茶屋のシーン終了後、場面は華鳥達一座の打ち合わせシーンへと移るのですが、
当然、一膳茶屋で使われていた机や椅子、
湯飲みやお箸に至るまで全て片付けなくてはいけません。

今回のお話で一番の転換シーンがココで、
ノリさん(小林)は暗い中机を持って片付ける役目だったのですが…。
幸い大した怪我も無く、良かった良かった。
あ、椿ちゃんにとっては災難でしたね…。


◆夜の部◆

続いて夜の部です。この回にも、今まで1度も無かったミス…
いや、「ヤッちゃった」が!!

演技者:朧
目隠しがはずれちゃった!その後刀をうまく納められなかった…。
さらにその後、目隠しを落として、それを客席に蹴飛ばしました〜!!


これはイリュージョンでのことですね!
おっとりとした外見とは裏腹に抜刀の達人・朧ちゃんも、
四日目ともなると疲れが溜まってきたのでしょうか!?
しかし客席に飛んでった目隠しはその後どうなったのでしょう??

実は…………
このシーンから2つ先、
華鳥率いる花鳥風月が闇鴉として盗みの計画を立てるシーンにて。
この場面で見せた芸に対し、
1部にもかかわらずおひねりが飛んでくるというハプニングがあったのですが、
そのおひねりを拾っている最中、
先程の場面で目隠しを拾ったお客様がそっと差し出してくれたのだそうです。

こんなところにも舞台と客席の一体感が生まれていたとは!
何とも心暖まるエピソードですね!

しかしこの後、そんなエピソードをぶち壊す「ヤッちゃった」が!?

応援団:小坪
9場で二の蔵のトビラは本当は閉まっているはずなのに、何故か、開いていた。
石田君の転換ミスのようだ。
ちなみに、石田君は暗転してから「やべっ」と言って走って行ったとさ。


蔵の鍵を手に入れたみはるがこっそりと蔵に近寄り鍵を開けようすると、
留蔵に見つかってしまうシーン。
危ないところをおしのによって上手く助けられるのですが、
今回の舞台では白いパネルを上から滑車で吊り上げ舞台中央にスライドさせることで
「蔵の扉が閉じている」ということを表現していました。

このシーンに移る際石田君がそのパネルを中央にスライドさせる役目を担っていたのですが、
見事に忘れてしまい、開いたままシーンがスタート。
一見分からないですが、役者は相当動揺していたそうです…。



〜11月3日(日)  千秋楽〜


さあ、いよいよ千秋楽!!
とは言え、
流石にここまでくるともう「ヤッちゃった」も出尽くした感があるのか、
ほとんどチクリ報告はありませんでした。
厳密に言いますと1件だけ。
それではご紹介しま〜す。

解説者(?)
えぇっとですねぇ〜、僕とノグがラストの場面に出る為裏でスタンバっていた時に、
プゥ〜、プッ!っと、
明らかにオナラと解る音がしたので、音のした方向を見たら、座長がいました。
「オナラしましたよね?」と聞いたら、
隠す事は一切せず「したよ〜」っと答えてきて、
僕とノグはその潔さに思わず笑ってしまいました。
そして僕は、「もったいない」と言ってしまいました。
次は舞台上でやってほしいです。


ざ、座長……。
締めの千秋楽、しかも最後の場を前にしてなんとも締まらない「ヤッちゃった」を…。
いや、さすが座長と言うべきか…。
…お見事です。



〜番外〜


さて、今回はオリンピックということで
参加する事に意義がある!
という観点から他にチクられた全てのネタを掲載しちゃいます!

監督:モト
劇中でみはるが涙をぬぐう手拭いに、
親切心のつもりでハッカ油をスプレーしておいたのですが、
予想以上に強烈で…タマちゃんはグハッ!ってなったそうです、ごめんね

こ、これは強烈。タマちゃんよく耐えたなぁ…。


演技者:朧
朧の衣裳は、劇場に入る少し前からあちこちほつれ始めました。
所ドコロ、セロハンテープやテーピングで止めてあります…。

艶やかな裏にも涙ぐましい跡が…。ご苦労様です。


イリュージョンのシーンで
「もしかしたらおひねりが飛ぶかも!?」という事になり、
突如、彦にゃんがおひねり回収係として出る事に。
しかし、彦にゃんが出る様になったとたんおひねりが飛ばなくなりました。
あわれ、彦にゃん!…すいませんでした。

これは確か11月2日(日)から急遽登場することになったんですよね。
『彦にゃん』とは彦佐(高宮さん)の事です。こ、これまたご苦労様です。


応援団一同
さゆりんの売り子
1部終了後10分休憩の間の売り子、さゆりん。
彼女の売り子は劇団員の癒しになってました。
「劇団員は紙テープ、おひねりがだぁ〜い好きでぇ〜す・」
みんなまねしてました。ありがとう、さゆりん。

今年入団した新人、山本小百合ちゃんです。
今回はスタッフとして活躍してくれたのですが、
売り子としての売り文句がだんだん個性的なものになり…。




はい!といった具合に
今回もたっくさんの「ヤッちゃった」が出た訳ですが…

おっと、忘れかけてましたが今回はオリンピック!
金・銀・銅メダルの受賞者を選ばなくてはなりませんね!!!!

それでは、独断ではありますが一気に発表しちゃいます!!




金メダル:高宮さん



銀メダル:藤井くん



銅メダル:小坪くん




以上のようになりました〜!!!!

とは言え、他の方々もメダル級のご活躍!
今回の「ヤッちゃった」は色濃いモノが多かった気がします。



このコーナーが盛り上がるという事は
公演にとってはあまりよくない事なのかも知しれません…

しかし、そこはすごろく!
これからも盛りだくさんの「ヤッちゃった」を皆様にお伝えしていくことをここに誓い、
次回6月公演に聖火リレーしたいと思います!



それでは、次回もお楽しみにー!!