とざいとーざーい♪

今回のお芝居の目玉の一つが、華鳥率いる『花鳥風月』のイリュージョンシーン!
すごろくのお芝居にイリュージョンを取り入れるのは、恐らく初めての試み!
本番に辿り着くまでには並々ならぬ苦労があったようです。


そこでこのコーナーでは、
今回どんなイリュージョンが繰り広げられたのかをご紹介し、
またそのシーンに関わった方々のエピソードなどを
発表して行きたいと思いますっ!!


まずは、疾風(はやて)役のクマ(熊谷)が披露した“名刀 鬼切飲み”
これは、抜いた刀を頭上に構え、そこから徐々に飲み込んでいくという大技!!
それではここで、実際に使われた刀と、疾風役:クマのコメントをご紹介します〜。

わたしにとって始めから大変でした。
今回表方もやっていたので、準備を始めるのが当然開演後。メイクはしていましたが身につけるものが多い多い。
全て身につけて舞台裏についた時は出番の一つ手前、しかも半ば過ぎ。
そして今度は小道具の準備、巻藁を準備し鎖を自分に巻付け...、
平井さんが手伝ってくれなかったら出とちってましたね。
出番になり鎖を引きちぎり、身の丈もある巨大な金棒をぶんまわし、
いよいよ肝心の剣のみ。
結果は惨敗...、成功したのは2回だけ。
わたしにとって苦い公演でした。
 


舞台に立つまでにもそんな苦労が……。
しかも7回の公演中成功したのは2回…………。
やはりイリュージョンを成功させるのは
並大抵の苦労ではないんですねぇ。


  


さて、お次は椿(つばき)・朧(おぼろ)の“目かくし剣舞”
これはお互いに目かくしをしながら、刀とクナイを駆使した息の合った舞い!!
お互い見えないハズなのにどうやって刃を合わせていたのでしょう!?

それでは、お二人にコメントを…。

平井 「あのイリュージョン、実は危険だったよね。」
山本 「そう!リーチのある日本刀と、逆に殆ど無いクナイ…。
 刃を合わせるのが難しかったね〜。」
平井

「なかなか上手くいかなくって、
 何度かお互いの手を斬っちゃってたよね。」
山本 「うん…。目隠しは落とすし、舞台の中央から落っこちたり。」
平井 「最終的には心の眼でお互いを見て!!」
山本 「…だから斬っちゃったのかね〜。」
二人 「…ね〜。」


色々と苦労が……って、斬っちゃったんですか!?
何事もなくてよかった…。


  


続きまして、椿役のやまちゃん(山本)が披露した“クナイ投げ”
クナイ使いの名人・椿が、3本の柱に備え付けられた風船をクナイを投げて割る、
という離れ業!!
では、コメントと実際に使われたブツです!。

とにかく、仕掛けや準備に時間がかかって大変だったと
記憶しております。

クナイ投げのイリュージョンも、本番直前まで1回も成功せず、
「このまま上手くいかなかったらどうしよう!?」と思いました。
初日で初めて成功した時は、楽屋でも拍手喝采だったそうですが
何より私が、泣きそうな位嬉しかったです。
あまりの嬉しさに、瞬間、
ちょっと飛び上がってしまったのは秘密です(笑)。
 


大変な稽古が報われる瞬間……まさに
感動的なコメントですね!
ちゃっかり秘密も暴露して頂いて♪
やまちゃん、お疲れ様でした!!


  


続きましては、朧役のヒライちゃん(平井)が担当した“居合い斬り”
並び立った3本のワラを、
目にも見えぬ早さで見事に斬り落とすのです!
ではでは、ヒライちゃんのコメントと使用されたブツを…。

人生初挑戦の居合い斬り!!
彦じいこと、高宮さんに色々と教えてもらいながらなんとかサマに…

…なってなかったかもっ(>_<)
 

いやいや、サマになってましたよ〜。
ヒライちゃんご苦労様〜!
彦じいも、ですね♪


  


さてさて、お次はいよいよ『花鳥風月』の座長、華鳥太夫の登場!
まずは“胡蝶の舞い”
華鳥太夫が扇を右手に持ち左手を仰ぐと、そこから沢山の黄色い蝶が
舞台一面に舞い踊ります!

その後は、椿・朧との合同イリュージョン“瞬間入れ替わり”
2人の持った大布をかわす華鳥太夫。が、やがて捕らえられてしまう。
しかしその直後、大布を広げてみるとそこには誰もおらず、
舞台中央上部を見上げると投影された華鳥太夫の姿が!!
そこに目がけクナイを投げる椿。
しかし途端に姿は消えて…。
そこに大布を持った朧が行ってみると、大布が動きだし朧の前に!
その瞬間、朧が華鳥太夫に入れ替わっていたのです!!
見事な大技!
では、ここで華鳥役のちずさん(星野)にコメントを…。

『胡蝶の舞』の仕込みに30分かかりました。
気が狂うかと思いました。
「ああっ!ちきしょう!」
「…っざっけんなよ!」
「めんどくせ〜」
と暴言&舌打ちばかりでした。

同じ楽屋のメンバーも
この間だけは私に近寄るのを遠慮しているようでした。
出番が近付くと私のために星間が楽屋のドアを開けてくれました。
廊下ですれ違う人達が皆、私から離れていきました。
螺旋階段の上の扉を開けるためにKOMAKIが
ずっと付き添ってくれました。
袖幕まで小坪が私のための空間を作りながら誘導してくれました。
こんなに気を使っても失敗するんだな、これが!!!(悔)

ある時、出番前に仕込みの失敗が発覚し、
すっかり動揺した私は裸足で出なくてはならないのに、

そのまま移動用の草履を履いたまま舞台に出てしまいました。
きっと誰も気づかなかったでしょうけど…
でも、その時の『胡蝶の舞』は、なぜか成功しました…


ち、ちずさん、いきなり暴言が……
いや、それだけ舞台裏ではピリピリとした緊張感が漂っていた
と言う事です。
結果、とても素晴らしいイリュージョンでしたよ〜!!


  


こうして『花鳥風月』のイリュージョンは幕を閉じたのですが、
実は物語の終盤にもう1つのイリュージョンが!


それは、今回のお芝居のクライマックスの1つ。
皆が力を合わせ、香仙堂の番頭である留蔵の悪事を暴くシーンにて、
留蔵が昔殺めた女性の幽霊を
華鳥太夫がドクロの面をかぶって扮し、
留蔵に歩み寄るシーン。

胸元がはだけるとそこには血で真っ赤に染まったサラシ
……息を飲む一同……
その刹那!サラシを巻いた腹部から手が!!!!!


このイリュージョンを成功させるのにも、たくさんの苦労があったようで…。

今回は仕掛けが多かったので、
仕掛けのための衣装作りに苦労しました。
私の衣装はあちこちにいろんな物が隠されておりました。
それをバラさないように芝居をするのはキツかった…!
…えっ!バレバレだった!?(星野)

仕掛けと分かっていながらも仰天してしまうイリュージョンに
きっと観ているお客様も驚かれたのではないでしょうか?



今回のお芝居で随所に盛り込まれたイリュージョン。
何をするにも、初めて挑戦するという事には
普段よりも大変な苦労と努力が伴うものですが
その分、観て頂いたお客様の評判も上々だったようで…。
トライした甲斐がありました!


今後もすごろくは……

って、おっと!忘れてました!!
実は他にもちょっとした「イリュージョン」が…。

最後にそのイリュージョンをご紹介して
お別れする事といたしましょう。
それでは、どうぞ〜。


  


(1)人体浮遊術&人体巨大術!
これは長屋の3バカ(?)トリオの2人・仙之助と辰吉が
華鳥率いる『花鳥風月』に入門するため見せたイリュージョン!
仙之助が大布を駆使し、見せるのですが…実は…。


ここで、
仙之助役のコッツー(小坪)と、辰吉役のナガイちゃん(長井)に
実演してもらいました!

人体浮遊術!


人体巨大術!!

皆様、ご協力ありがとうございました!!


(2)某有名アニメーションのパクリ?将太のラブラブイリュージョン!
長屋の3バカ(?)トリオの1人・将太が、幼なじみのみはるに対して
仲直りする為に見せたイリュージョン!
写真を観て頂くと、お分かりの方はお分かり、ですね♪

将太役ののぐっちゃん(野口)は、セリフまでモノマネして……。
みはる役のたまちゃん(田中)も、当初は笑いを堪えながら稽古してました!


  


果たして、
今後すごろくの舞台でイリュージョンが疲労……
いや、披露される事はあるのでしょうか?

そして披露される時は一体どんな
イリュージョンが…!?
またの機会を期待しつつ、
これにてしばしのお別れです。

それでは〜〜。